長野県品質工学研究会
2025年6月13日(金)に2025年度の第2回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子・航空技術部門(長野県岡谷市)およびオンライン(Webex)にて同時開催した。(参加者:10名)
以下の3つの事例発表および共通テーマについてディスカッションした。
【事例発表】
1.「品質工学におけるD最適計画の活用」 ((有)増田技術事務所 増田雪也)
D最適計画を使って割付けを作り、直交表との違いを確認した。その結果、直交表と比べると、要因効果図の精度が劣ることが分かった。しかしながら、要因効果図を求めることを目的としなければ、そこそこ良い条件を効率的に求めることが出来るので、直交表を補完する意味において有効であると考えられる。
2.「紙コプター 落下速度の安定条件 最適化 ~5月研究会の指摘事項に対するアンサー~」 (シナノケンシ(株) 辻希望)
5月研究会での指摘事項に対するアンサーを報告した。
「差分でSN比を求めてみてはどうか」→差分を望小特性で再評価。
「対数変換を試してみてはどうか」→生データをそのまま対数変換で再評価。
望目vs望小、対数。結局この場合のベターはどれなのか結論には至らなかった。
掲示板へアップして、幅広い意見を求めてみることになった。
3.「インフラ課題とon-lineQE(下水道陥没事故を例に)」(顧問 岩下幸廣)
インフラは疲労状態の計測が難しい場合が多いので保全は定期保全がよい。疲労状態は、故障初期の故障率の変化などから推定しにくいことが多いので、過去のデータからワイブル分布などを活用して推定しなければならない。故障推定値から最適保全時期を求めて保全を行うことによって、メンテナンス費用を抑えることが出来る。また、保全費用の低価格化を検討することによって、メンテナンス費用を抑えることが出来るだけでなく、保全間隔が短くでき、信頼性を向上できる。
2025年7月11日(金)に2025年度の第3回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子・航空技術部門(長野県岡谷市)およびオンライン(Webex)にて同時開催した。(参加者:9名)
以下の2つの事例発表および共通テーマについてディスカッションした。
【事例発表】
1.「CAE解析と実験計画法を考える」 (太陽工業(株) 葉玉知子)
金型実験において3因子3水準の総当たり実験を行う案件があり、CAE解析で金型実験の支援ができないか考えた。CAEは1回の解析に約半日~1日かかる。時間効率も鑑みパラメータ設計のアプローチを試みた。両者実験結果の比較検証では、解析の信頼性を向上させるべきとの課題も見えた。品質工学の観点では、研究会の皆様からSN比の算出、制御因子と誤差因子のふり方、関係する研究論文など、アドバイス、ご紹介いただいた。社内で品質工学を普及、定着できるよう継続して取り組んでいきたい。
2.「共通テーマ シャーペンの機能性評価」 (長野県工業技術総合センター 児野武郎)
長野県品質工学研究会では、共通テーマという名称で会員のスキルアップのための品質工学共同実験を行っている。今回から基礎的な実習を行うために「シャーペンの機能性評価」を行うこととした。事務局で計算用Excelファイルを用意したので、次回研究会で会員各自で機能や誤差因子を検討して、評価した結果を発表することとなった。
【共通テーマ】
「シャーペンの機能性評価」
事務局でSN比と感度を計算するエクセル解析ファイルを作ってもらい、次回の研究会までに会員各自で実験してもらうことになった。
その際、ノイズはシャーペンの向き(縦、横)にしてもいいし、芯の硬さなど各自工夫してもいいことになった。
((有)増田技術事務所 増田雪也 記)

